数学III
用語集
- ネイピア数(自然対数の底)
- $e=2.71828\ldots$ という無理数で、$\left(1+\dfrac{1}{n}\right)^n$ の $n\to\infty$ での極限として定義されます。数学IIIの指数関数・対数関数の微分でとても重要な役割を果たします。 (いろいろな関数の極限(三角関数など))
- はさみうちの原理
- 極限を直接求めにくい数列を、極限値がすでに分かっている2つの数列で上下から挟み込むことで、その数列の極限を求める方法です。 (数列の極限の基本)
- 陰関数
- $x^2+y^2=25$ のように、$y$ が $x$ の式として直接(explicit に)解かれていない形で、$x$と$y$の関係式だけが与えられている関数の表し方のこと。 (陰関数の微分・高次導関数)
- 右極限
- $x$ が $a$ より大きい値を取りながら $a$ に近づくときの極限。$\lim_{x\to a+0} f(x)$ と書きます。 (関数の極限)
- 下に凸
- グラフが、お椀を上に向けたような形にふくらんでいる状態のこと。この区間では、曲線が接線よりも常に上側にあり、$f''(x)>0$ が成り立ちます。 (第2次導関数とグラフの凹凸)
- 加速度
- 速度の時間に対する変化の割合のこと。$a(t)=\dfrac{dv}{dt}$、つまり位置を2回微分したものに等しい。 (速度・加速度と近似式への応用)
- 回転体
- 平面図形を、ある直線(回転の軸)のまわりに1回転させてできる立体のこと。 (体積の計算(回転体を含む))
- 関数の極限値
- $x$ が $a$ とは異なる値を取りながら $a$ に限りなく近づくとき、$f(x)$ がある一定の値 $\alpha$ に限りなく近づくならば、$\alpha$ を $x\to a$ のときの $f(x)$ の極限値と呼びます。 (関数の極限)
- 奇関数
- すべての $x$ について $f(-x)=-f(x)$ を満たす関数のこと。グラフが原点に関して点対称になる。例:$f(x)=x^3$ (定積分の計算とその性質)
- 極大・極小
- ある点の前後で関数の値が増加から減少に転じる点を極大(そのときの値を極大値)、減少から増加に転じる点を極小(そのときの値を極小値)という。 (接線・法線と関数の増減)
- 近似式
- 関数の値を、その近くの分かりやすい点での接線を使っておおよそ求めるための式 $f(a+h)\approx f(a)+f'(a)h$ のこと。 (速度・加速度と近似式への応用)
- 区分求積法
- 区間を細かく等分し、それぞれの小区間での関数の値を使って作った和(長方形の面積の合計)の、分割を限りなく細かくしたときの極限として定積分をとらえる考え方のこと。 (区分求積法と定積分の関係)
- 偶関数
- すべての $x$ について $f(-x)=f(x)$ を満たす関数のこと。グラフが $y$ 軸に関して線対称になる。例:$f(x)=x^2$ (定積分の計算とその性質)
- 高次導関数
- 導関数をさらに微分してできる関数のこと。2回微分したものを第2次導関数($y''$、$f''(x)$、または $\dfrac{d^2y}{dx^2}$)、3回微分したものを第3次導関数($y'''$)のように呼びます。 (陰関数の微分・高次導関数)
- 合成関数
- ある関数の出力を、別の関数の入力として使う形で作られた関数のこと。$y=f(g(x))$ のように、外側の関数 $f$ の中に内側の関数 $g(x)$ が入れ子になっているもの。 (合成関数の微分法)
- 左極限
- $x$ が $a$ より小さい値を取りながら $a$ に近づくときの極限。$\lim_{x\to a-0} f(x)$ と書きます。 (関数の極限)
- 自然対数
- ネイピア数 $e$ を底とする対数のこと。数学IIIでは $\log_e x$ を単に $\log x$ と書くことが多いです。 (いろいろな関数の極限(三角関数など))
- 収束
- $n$ を限りなく大きくしたとき、数列 $\{a_n\}$ がある一定の値に限りなく近づくこと。その値を極限値と呼びます。 (数列の極限の基本)
- 商の微分法
- 2つの関数の商(分数の形)$\dfrac{f(x)}{g(x)}$ を微分するときに使う公式のこと。 (積・商の微分法)
- 上に凸
- グラフが、山のように上側にふくらんでいる状態のこと。この区間では、曲線が接線よりも常に下側にあり、$f''(x)<0$ が成り立ちます。 (第2次導関数とグラフの凹凸)
- 振動
- 数列が正の無限大にも負の無限大にも向かわず、かつ一定の値にも近づかない発散のしかた。例えば $a_n=(-1)^n$ は $1,-1,1,-1,\dots$ を繰り返すので振動します。 (数列の極限の基本)
- 積の微分法
- 2つの関数の積 $f(x)g(x)$ を微分するとき、それぞれの導関数を使って $f'(x)g(x)+f(x)g'(x)$ と計算できる公式のこと。 (積・商の微分法)
- 積分定数
- 不定積分の答えに必ず付け加える、任意の定数 $C$ のこと。定数を微分すると $0$ になるため、$F(x)$ に何を足しても導関数は変わらない。 (いろいろな関数の不定積分)
- 接線
- 曲線 $y=f(x)$ 上の点 $(a,f(a))$ で、その曲線に接するように引いた直線のこと。傾きは $f'(a)$。 (接線・法線と関数の増減)
- 増減表
- $x$ の値の範囲ごとに、$f'(x)$ の符号と、それに対応する $f(x)$ の増加・減少の様子をまとめた表のこと。 (接線・法線と関数の増減)
- 速さ
- 速度の大きさのこと。直線上の運動では $|v(t)|$、平面上の運動では速度ベクトルの大きさ $\sqrt{\left(\frac{dx}{dt}\right)^2+\left(\frac{dy}{dt}\right)^2}$ で表される。 (速度・加速度と近似式への応用)
- 速度
- 位置の時間に対する変化の割合のこと。向き(正負)を持つ量で、$v(t)=\dfrac{dx}{dt}$ と表される。 (速度・加速度と近似式への応用)
- 置換積分法
- 積分したい式の中に「ある関数の合成」の形を見つけ、その内側の関数を新しい文字(通常 $u$)に置き換えることで、積分を計算しやすい形に変形する方法。 (置換積分法)
- 中間値の定理
- 閉区間 $[a,b]$ で連続な関数 $f(x)$ について、$f(a)$ と $f(b)$ の間にある任意の値 $k$ に対して、$f(c)=k$ となる $c$ が区間 $(a,b)$ の中に少なくとも1つ存在する、という定理。 (関数の連続性)
- 底の変換公式
- $\log_a x = \dfrac{\log x}{\log a}$ のように、対数の底を別の底(ここでは自然対数の底 $e$)に変換できる公式のこと。 (三角関数・指数関数・対数関数の導関数)
- 道のり
- 動いた経路の長さの合計のこと。向きに関係なく、実際に動いた距離をすべて足し合わせたもの。 (曲線の長さ・速度と道のり)
- 媒介変数(パラメータ)
- $x$、$y$ をそれぞれ別の変数の関数として表すときの、その仲立ちとなる変数のこと。$t$ という文字がよく使われます。 (媒介変数で表された関数の微分)
- 媒介変数表示
- $x=f(t)$、$y=g(t)$ のように、$x$ と $y$ を共通の変数 $t$ を使って表す表し方のこと。 (媒介変数で表された関数の微分)
- 発散
- 数列が収束しないこと。値がどんどん大きく(小さく)なり続ける場合や、一定の値に近づかず振動する場合をまとめてこう呼びます。 (数列の極限の基本)
- 不定形
- $\frac{0}{0}$ や $\frac{\infty}{\infty}$、$\infty-\infty$ のように、そのままの形では極限の値が決まらない式の形のこと。式を変形してから極限を求める必要があります。 (関数の極限)
- 不定積分
- 微分すると $f(x)$ になるような関数をすべてまとめて表したもの。$F'(x)=f(x)$ のとき、$\int f(x)\,dx = F(x)+C$ と書く。 (いろいろな関数の不定積分)
- 不連続
- $x=a$ で連続でないこと。$f(a)$ が定義されていない、極限が存在しない、極限が存在しても $f(a)$ と一致しない、のいずれかの場合に不連続になります。 (関数の連続性)
- 部分積分法
- 積の微分法を逆向きに使って、1つの積分の計算を、別の(より簡単な)積分の計算に置き換える方法。 (部分積分法)
- 部分和
- 無限級数のうち、最初の $n$ 項までを足した和 $S_n=a_1+a_2+\cdots+a_n$ のこと。無限級数の和は、この部分和 $S_n$ の $n\to\infty$ での極限として定義されます。 (無限等比数列・無限級数)
- 平均値の定理
- 閉区間 $[a,b]$ で連続、開区間 $(a,b)$ で微分可能な関数 $f(x)$ について、$f'(c)=\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a}$ を満たす $c$ が $(a,b)$ の中に少なくとも1つ存在する、という定理。 (接線・法線と関数の増減)
- 変位
- 最終的な位置と最初の位置の差のこと。向き(符号)を考慮した、位置の正味の変化量。 (曲線の長さ・速度と道のり)
- 変曲点
- グラフの凹凸が切り替わる点のこと。その点で $f''(x)=0$ となり、かつその前後で $f''(x)$ の符号が入れ替わっている必要があります。 (第2次導関数とグラフの凹凸)
- 法線
- 曲線上の点で、接線に垂直に交わるように引いた直線のこと。 (接線・法線と関数の増減)
- 無限級数
- 数列 $\{a_n\}$ の項を $a_1+a_2+a_3+\cdots$ のように無限に足し続けた式のこと。$\sum_{n=1}^{\infty} a_n$ と書きます。 (無限等比数列・無限級数)
- 無限等比級数
- 初項 $a$、公比 $r$ の等比数列を無限に足し合わせた級数 $\sum_{n=1}^{\infty} ar^{n-1}$ のこと。 (無限等比数列・無限級数)
- 連鎖律(chain rule)
- 合成関数 $y=f(g(x))$ を微分するとき、$\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{dy}{du}\times\dfrac{du}{dx}$($u=g(x)$)のように、途中の変数を経由して微分をつなげて計算する方法のこと。 (合成関数の微分法)
- 連続
- 関数 $f(x)$ が $x=a$ で連続であるとは、(1) $f(a)$ が定義されていて、(2) $\lim_{x\to a} f(x)$ が存在し、(3) その極限値が $f(a)$ と一致すること。3つの条件がすべて満たされたときに「連続」といいます。 (関数の連続性)