数学II / 指数関数・対数関数

指数方程式・不等式

要点整理

前のページで、指数関数 $y=a^x$ が「$a>1$ のとき単調増加、$0指数方程式)や不等式(指数不等式)を解く方法を学びます。

指数方程式の解き方(底をそろえる)

指数関数 $y=a^x$($a>0$, $a\neq1$)は、単調増加であっても単調減少であっても、必ず「$x$ の値が違えば、$a^x$ の値も違う」という性質(これを1対1の対応と言います)を持っています。式で表すと、

$a^{p}=a^{q} \iff p=q$

というシンプルな関係が成り立ちます。したがって、指数方程式を解くときの基本方針は、方程式の両辺を「同じ底の累乗」の形にそろえることです。両辺の底がそろえば、あとは指数どうしを比べるだけの、ふつうの方程式に帰着できます。

具体例:方程式 $2^{x}=8$ を解いてみます。$8$ を $2$ の累乗の形に直すと $8=2^3$ なので、

$2^x = 2^3$

底がそろったので、指数どうしが等しいという関係を使うと、

$x=3$

指数不等式の解き方(単調性の向きに注意する)

指数不等式も、まず両辺の底をそろえるところまでは同じです。ただし、そのあと指数を比較するときに、底が $1$ より大きいか小さいかによって、不等号の向きが変わるかどうかに注意が必要です。

$a>1 \text{ のとき}: \quad a^{p}

$0q \quad (\text{向きが反転する})$

底が $1$ より大きいときは単調増加なので、不等号の向きはそのまま指数に引き継がれます。底が $1$ より小さいときは単調減少なので、不等号の向きが逆転する、という点を必ず覚えておきましょう。

$t=a^x$ とおいて2次方程式に帰着させるパターン

$4^x$ と $2^x$ のように、底が同じ数の累乗($4=2^2$)を含む式では、$t=2^x$ のように文字でおき直すと、$2$次方程式の形に直せることがよくあります。このとき注意すべき点が1つあります。$a^x$($a>0$)は、指数関数の性質(値域が $y>0$)から、必ず正の数になります。つまり、$t=a^x$ とおいたら、$t>0$ という条件を必ず書き加えて、この条件を満たさない解は除外しなければいけません。

例題

例題1(基本)

問題

方程式 $3^{x+1}=27$ を解きなさい。

解答・解説を見る

右辺の $27$ を、底を $3$ にそろえた形に直します。$27=3^3$ なので、

$3^{x+1} = 3^{3}$

底がそろったので、指数どうしが等しいという関係を使います。

$x+1=3$

両辺から $1$ を引きます。

$x=2$

検算:$x=2$ を元の式に代入すると、$3^{2+1}=3^3=27$ となり、確かに成り立ちます。

したがって、$x=2$ です。

例題2(標準)

問題

不等式 $\left(\dfrac13\right)^{x-2} > \dfrac19$ を解きなさい。

解答・解説を見る

右辺の $\dfrac19$ を、底を $\dfrac13$ にそろえた形に直します。$\dfrac19=\left(\dfrac13\right)^2$ なので、

$\left(\frac13\right)^{x-2} > \left(\frac13\right)^{2}$

底 $\dfrac13$ は $0<\dfrac13<1$ なので、この指数関数は単調減少です。単調減少のときは、不等号の向きが反転することを思い出しましょう。

$0a^{q} \iff p

ここで $p=x-2$, $q=2$ なので、

$x-2 < 2$

両辺に $2$ を足します。

$x < 4$

確認:試しに $x=0$(条件 $x<4$ を満たす値)を元の不等式に代入すると、左辺は $\left(\dfrac13\right)^{0-2}=\left(\dfrac13\right)^{-2}=3^2=9$ となり、右辺の $\dfrac19$ より大きいので、確かに不等式が成り立っています。

したがって、$x<4$ です。

例題3(応用)

問題

方程式 $4^{x}-5\cdot2^{x}+4=0$ を解きなさい。

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$4^x$ を、底を $2$ にそろえた形に直します。$4=2^2$ なので、

$4^x = (2^2)^x = (2^x)^2$

ここで、$t=2^x$ とおきます。指数関数の値域が $y>0$ であることから、$t>0$ という条件がつきます。$4^x=(2^x)^2=t^2$ なので、元の方程式は、

$t^2-5t+4=0$

という $t$ についての2次方程式になります。左辺を因数分解します。かけて $4$、足して $-5$ になる2数は $-1$ と $-4$ なので、

$(t-1)(t-4)=0$

よって $t=1$ または $t=4$ です。どちらも $t>0$ の条件を満たしています。

$t=1$ のとき

$2^x=1$ です。$1=2^0$ なので、

$2^x=2^0 \quad\Rightarrow\quad x=0$

$t=4$ のとき

$2^x=4$ です。$4=2^2$ なので、

$2^x=2^2 \quad\Rightarrow\quad x=2$

したがって、$x=0$ または $x=2$ です。

検算:$x=0$ のとき、$4^0-5\times2^0+4=1-5+4=0$ となり成り立ちます。$x=2$ のとき、$4^2-5\times2^2+4=16-20+4=0$ となり、こちらも成り立ちます。

練習問題

問題

方程式 $9^{x}=3^{x+2}$ を解きなさい。

答え

$x=2$

簡単な解説

$9=3^2$ なので $9^x=3^{2x}$。よって $3^{2x}=3^{x+2}$ となり、指数どうしを比べると $2x=x+2$、これを解いて $x=2$。