数学II / 指数関数・対数関数
指数関数のグラフと性質
要点整理
前のページまでで、指数を分数や実数全体にまで広げる方法を学びました。ここからは、その指数を使った関数、指数関数 $y=a^x$($a$ は $1$ ではない正の定数)について学びます。
指数関数のグラフの形
指数関数 $y=a^x$ のグラフの形は、底 $a$ が $1$ より大きいか、$0
(1) $a>1$ のとき(増加する形) たとえば $y=2^x$ のグラフを考えます。$x$ にいろいろな値を代入してみると、 $x=-2:\ y=2^{-2}=\frac14, \quad x=-1:\ y=2^{-1}=\frac12, \quad x=0:\ y=2^0=1, \quad x=1:\ y=2^1=2, \quad x=2:\ y=2^2=4$ このように、$x$ の値が大きくなるにつれて、$y$ の値もどんどん大きくなっていきます。このような関数を単調増加な関数と呼びます。$a>1$ のとき、指数関数 $y=a^x$ は単調増加です。 たとえば $y=\left(\dfrac12\right)^x$ のグラフを考えます。同じように $x$ に値を代入すると、 $x=-2:\ y=\left(\frac12\right)^{-2}=4, \quad x=-1:\ y=\left(\frac12\right)^{-1}=2, \quad x=0:\ y=1, \quad x=1:\ y=\frac12, \quad x=2:\ y=\frac14$ 今度は、$x$ の値が大きくなるにつれて、$y$ の値はどんどん小さくなっていきます。このような関数を単調減少な関数と呼びます。$0
共通する性質 $a$ が $1$ より大きくても $1$ より小さくても、指数関数 $y=a^x$ には次の共通した性質があります。 指数関数が単調増加・単調減少であるという性質は、指数を含む数どうしの大小を比較するときに、とても役立ちます。 $a>1$ のとき:単調増加なので、指数が大きいほど値も大きくなります。式で書くと、 $x_1 $0:単調減少なので、指数が大きいほど値は逆に小さくなります。 $x_1 つまり、底が同じ数どうしの大小を比べたいときは、底が $1$ より大きいか小さいかを確認したうえで、指数の大小を比べればよい、ということになります。この考え方は、次のページで学ぶ指数方程式・不等式でも中心的な役割を果たします。 問題 次の3つの数を、小さい順に並べなさい。 $3^2,\quad 3^{-1},\quad 3^{0}$ これらはすべて底が $3$ の累乗です。$3>1$ なので、指数関数 $y=3^x$ は単調増加、つまり指数が大きいほど値も大きくなります。 3つの指数を比べると、 $-1 < 0 < 2$ したがって、単調増加の性質より、 $3^{-1} < 3^0 < 3^2$ 念のため、実際の値でも確認します。$3^{-1}=\dfrac13$、$3^0=1$、$3^2=9$ なので、たしかに $\dfrac13<1<9$ となっています。 小さい順に並べると、$3^{-1},\ 3^0,\ 3^2$ です。 問題 $\left(\dfrac12\right)^{-2}$ と $\left(\dfrac12\right)^{3}$ の大小を比較しなさい。 底は $\dfrac12$ で、$0<\dfrac12<1$ なので、指数関数 $y=\left(\dfrac12\right)^x$ は単調減少です。単調減少のときは、指数が大きいほど値は小さくなります。 2つの指数を比べると、 $-2 < 3$ 単調減少の性質より、指数が小さい($-2$)方が値は大きくなるので、 $\left(\frac12\right)^{-2} > \left(\frac12\right)^{3}$ 念のため実際の値で確認します。$\left(\dfrac12\right)^{-2}=2^2=4$、$\left(\dfrac12\right)^3=\dfrac18$ なので、たしかに $4>\dfrac18$ となっています。 したがって、$\left(\dfrac12\right)^{-2} > \left(\dfrac12\right)^{3}$ です。 問題 関数 $y=2^{x-1}+3$ のグラフは、$y=2^x$ のグラフをどのように平行移動したものか答えなさい。また、この関数の値域を求めなさい。 平行移動の説明 一般に、関数 $y=f(x)$ のグラフを $x$軸方向に $p$、$y$軸方向に $q$ だけ平行移動すると、新しい関数の式は $y=f(x-p)+q$ になります(これは数学Iで学んだグラフの平行移動の性質です)。 $y=2^{x-1}+3$ を、この形と見比べます。$f(x)=2^x$ とすると、$x$ の代わりに $x-1$ が入っているので $p=1$、さらに全体に $+3$ がついているので $q=3$ です。 したがって、$y=2^{x-1}+3$ のグラフは、$y=2^x$ のグラフを、$x$軸方向に $1$、$y$軸方向に $3$ だけ平行移動したものです。 値域を求める もとの関数 $y=2^x$ の値域は $y>0$ でした(指数関数の値は常に正の数になるのでした)。つまり、どんな実数 $x$ に対しても、 $2^{x-1} > 0$ が成り立ちます($2^{x-1}$ も、指数の部分が $x-1$ になっただけの指数関数の値なので、常に正です)。この不等式の両辺に $3$ を足します。 $2^{x-1}+3 > 0+3$ $2^{x-1}+3 > 3$ これはつまり、$y=2^{x-1}+3 > 3$ ということです。逆に、$3$ より大きい値であれば、対応する $x$ が必ず存在します(グラフが $y$軸方向に $3$ だけ平行移動しただけで、形自体は変わらず、$x$ を十分大きくすればいくらでも大きな $y$ の値がとれ、$x$ を小さくすれば $y$ は $3$ にいくらでも近づけるためです)。 したがって、この関数の値域は $y>3$ です(漸近線は直線 $y=3$ になります)。 問題 次の3つの数を、小さい順に並べなさい。 $5^{0},\quad 5^{-2},\quad 5^{1.5}$ $5^{-2},\ 5^0,\ 5^{1.5}$ 簡単な解説 底 $5$ は $1$ より大きいので、指数関数 $y=5^x$ は単調増加です。指数を比べると $-2<0<1.5$ なので、$5^{-2}<5^0<5^{1.5}$ となります。
大小比較への応用(単調性を使う)
例題
例題1(基本)
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例題2(標準)
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例題3(応用)
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練習問題
答え